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東南アジアで注目の越境ECビジネス!理由と人気のECモールをご紹介

東南アジアの国々は、人口増加や経済成長に伴い、マーケットが拡大しています。その中でもコロナ禍を機に、大きく成長したのがEC市場です。現在、東南アジアでは、インターネットの普及、スマートフォンの普及、インフラ整備などが進み、ネットショッピングが盛んになっています。

 

そんな東南アジアのEC市場に注目し、越境ECビジネスへの参入を考えている方も多いのではないでしょうか。

 

特に、シンガポールやインドネシア、ベトナムなどは世界でも急成長中のEC市場として注目を集めており、今後も発展が期待できるでしょう。

 

本記事では、東南アジアで越境ECビジネスをするにあたり、前提として「なぜ東南アジアなのか」という知識をしっかり理解しつつ、どのように越境ECビジネスを展開していけば良いのかをまとめました。人気のECモールや東南アジア進出の注意点も記載しているので、ぜひ参考にしてみてください。

東南アジアの越境ECが注目されている理由

世界のEC市場規模ランキングでは、2021年のOberlo.comの調査によると、1位は中国27,790億ドル2位はアメリカ8,430億ドル3位は英国1,690億ドル4位は日本1,440億ドルです。この数字を見ると、東南アジアのEC市場は大きくないことがわかります。

 

しかし、東南アジアへの注目度は非常に高まっているのです。

 

2023年のJETROの「日本企業の海外事業展開に関する アンケート調査」では、最重要貿易先を中国から台湾などの他の地域へ変更する企業が増えてきているようです。また、海外販売を検討している企業は5割を越え、その中でも越境ECへの参入を検討している企業は36.8%と注目度の高さが伺えます。そして、事業拡大先の希望上位10ヵ国・地域にベトナム、タイ、インドネシア、台湾、シンガポール、マレーシアが入っています。

 

では、なぜ東南アジアのEC市場に注目が集まっているのでしょうか。

 

以下の4点の理由を紹介します。

  • EC市場規模の急成長と人口増加!
  • 「東南アジアは物価が安い」が変化!
  • 越境EC比率70%以上!越境ECは当たり前!
  • 日本より断然高いモバイルコマース比率!

 

EC市場規模の急成長と人口増加!

2022年に発表された日本政策金融公庫の「各国におけるECの状況」によると、東南アジアのEC市場は2019年は380億円2020年は740億円2021年は1200億円と急激に成長しています。

 

人口の面から見ても、インドネシア、フィリピン、ベトナム、タイ、マレーシア、シンガポールでは、タイを除く地域で2050年頃まで人口増加が予想され、EC市場規模も2050年には2021年の約2倍である2340億円まで拡大すると予測されています。

 

各国のEC市場成長率を比較しても、中国は12%前後、アメリカと日本は10%前後、英国は8%前後に比べ、東南アジア市場は急成長をしており、今後も20~30%前後の成長率が続いていくと言われているのです。

 

「東南アジアは物価が安い」は昔の話!

「東南アジアは物価が安い」というイメージがある方も多いのではないでしょうか。

 

近年の東南アジアは、経済成長による物価が上昇しているのです。また、止まらない円安という状況も重なり、東南アジアと日本の物価の価格差は少なくなってきています。

 

具体的に物価はどのくらい異なるのでしょうか。

 

たとえば、マクドナルドのビックマックの価格を比べてみます。

国や地域名

2024年7月時点

2023年12月時点

価格差

シンガポール

733円

690円

+43円

タイ

559円

531円

+28円

日本

450円

450円

0円

ベトナム

445円

444円

+1円

フィリピン

423円

401円

+22円

マレーシア

411円

414円

△3円

インドネシア

359円

358円

+1円

 

このように比較すると、東南アジア諸国の物価が日本に比べて安いとは言えないでしょう。また、この1年でのビックマックの価格変化も注目すべき点です。日本では、変わっていないのですが、東南アジア諸国では、ほとんどの地域で価格が上がっています。これは、物価が現在も上昇していることを示していると言えるでしょう。

 

越境EC比率70%以上!越境ECは当たり前!

2022年のインターネット普及率は、日本は84.92%に対し、東南アジアのインターネット普及率は、約80%(マレーシア 97.40%、シンガポール 95.95%、タイ 87.98%、台湾 86.27%、ベトナム 78.59%、フィリピン 72.26%、インドネシア 66.48%)と高い水準となっています。

 

インターネット利用者の中でEC利用率はさらに高く、日本では74%に留まるのに対し、東南アジアは80~87%と90%に近いのです。つまり、東南アジアの消費者は、日本の消費者に比べ、SNSの利用だけではなく、ネットショッピングなど様々な分野でスマートフォンを活用し、ライフスタイルのニーズを満たしていると言えるでしょう。

 

日本より断然高いモバイルコマース比率!

インターネットを利用する媒体では、東南アジアはスマートフォンの利用率が高くなっています。PCとモバイルの利用シェア調査によると、モバイルが約64%に対し、PCは約34%でした。特に、タイのモバイルユーザーは約70%以上、マレーシアは80%以上など、国・地域によっては非常に高い比率になっています。

 

一方、日本のインターネット普及率が約84%に対し、スマートフォンでのインターネット利用率は68.3%に留まっています。つまり、東南アジアの消費者の方が、スマートフォンを使用してECモールでのショッピングをおこなっているということです。

 

注目の東南アジア市場でビジネスを展開するためには、どうすれば良いのでしょうか。

東南アジアで越境ECビジネスに参入する方法

越境ECビジネスをおこなう方法は3点あります。

  • 自社で越境ECを構築・運用
  • 海外のECモールに出店
  • 代行販売でおこなう越境EC

 

では、それぞれの方法を具体的に見ていきましょう。

 

自社で越境ECを構築・運用

海外向けのサイトを自社でつくる方法です。

サイト、ショッピングカート、決済システムなどを構築するためのプログラミングスキルが必要になります。また、展開する国や地域の言語やニーズに合わせたページづくりが必要です。しかし、売上手数料や年間維持費などの販売に関する諸経費を抑えることができるため利益を得やすく、サイトデザインを自由につくれるため、自社のブランドイメージ構築につながる利点もあります。

 

海外のECモールに出店

既にある現地のECモールに出店し、商品を販売する方法です。

ECサイトの構築がないため、プログラミングスキルは必要ありません。しかし、日本から出品可能な越境ECモールを選ぶ必要があります。国によって出品可能な越境ECモールが異なります。どの国・地域に出店、出品したいかを検討してから登録しましょう。

 

代行販売でおこなう越境EC

日本から出品可能な越境ECモールを選んだ後は、出店作業からマーケティング、出品作業、販売後の輸送などの手続きや対応など、各国の越境ECの現状など専門的な知識や常に新しい情報が必要になります。越境ECモールでの販売に失敗しないためにも、知識や経験が豊富で常に情報収集もおこなっている専門家に頼る方法もひとつです。

 

自社で越境ECを構築・運用するには、初期投資とリスクが大きいため、まずは既にある越境ECを活用すると良いでしょう。

 

では、東南アジアには、どのような越境ECがあるのでしょうか。それぞれのECモールの特徴とあわせて、見てみましょう。

東南アジアのECモールの特徴

東南アジアには、Shopee(ショッピー)、Lazada(ラザダ)、Bukalapak(ブカラパック)、Tiki(ティキ)、Sendo(センド)、Qoo10(キューテン)、Tokopedia(トコペディア)、Mudah.myなど多くのECモールがあります。しかし、越境ECの輸出ビジネスとして日本から発送可能なECモールは限られています

 

それぞれ利用可能な国と特徴をまとめてみました。

 

Shopee(ショッピー)

日本から出品可能な

国と地域

シンガポール、台湾、タイ、マレーシア、フィリピン、ベトナム

流通総額(2022年)

6兆9,406億円

特徴

・東南アジア最大のECモール

・個人、法人ともに出店可能

・各種手数料が安く参入障壁の低いプラットフォーム

・購入希望者、購入者からの問い合わせ対応が必要

・販売後に梱包し、Shopee倉庫へ発送すると、Shopeeが購入者へ配送する独自の配送サービスあり

 

Lazada(ラザダ)

日本から出品可能な

国と地域

インドネシア、シンガポール、タイ、マレーシア、フィリピン、ベトナム

流通総額(2022年)

3兆3,603億円

特徴

・「東南アジアのAmazon」と呼ばれている

・個人で出店できない

・出店までの難易度は高い

・出品時に商品をLazada倉庫へ発送、販売後にLazadaが梱包と配送する仕組み

・一度の商品登録で6ヵ国同時販売が可能

 

Qoo10

日本から出品可能な

国と地域

中国、シンガポール、韓国、インドネシア、マレーシア、北米など

流通総額(2022年)

2,305億円

特徴

・複数の国に簡単に出品可能

・販売手数料が少し高額(最大12%)

・韓国市場がメインマーケット

 

Bukalapak(ブカラパック)

日本から出品

不可

流通総額(2022年)

1兆1,835億円

特徴

・インドネシアのローカルECサイト

・家電、モバイル用品が豊富

・バイクや車などの取り扱いもあり

 

Tiki(ティキ)

日本から出品

不可

(ベトナム、中国、台湾、シンガポールから出店可能)

流通総額(2022年)

特徴

・ベトナムのローカルECサイト

・書籍、生活用品、食品などの生活に密着した商品が多い

・利用者はオフィスワーカーが多く、男女比率は拮抗

・超高速配達サービス「TikiNOW」

 

Sendo(センド)

日本から出品

不可

流通総額(2022年)

特徴

・ベトナムのローカルECサイト

・アパレル製品が豊富

・ベトナムで主流の現金決済にも対応

 

Go To(旧:Tokopedia トコペディア)

日本から出品

不可

流通総額(2022年)

4兆7,201億円

特徴

・インドネシアで最大のECモール

・日用品を中心に幅広いジャンルの商品があり

 

東南アジアECモールランキング

では、実際に紹介したECモールはどのくらい利用されているのでしょうか。

訪問者数をランキングにしてみました。



日本から輸出ビジネスとして参入できる越境ECモールで、1番利用されているのがShopee、次に共通しているのがLazadaでした。

 

しかし、いざ、東南アジアへ進出しようと思っても、注意すべき点がいくつかあります。しっかりと把握していないと失敗してしまうので、確認していきましょう。

東南アジアへの進出の注意点

注意点は大きく分けて5つです。

  • 国ごとのマーケット調査
  • 流行りにあわせた商品展開
  • 関税や輸出禁止品
  • 輸送コストの高さ
  • トラブル対応

 

それぞれ、どのようなことに気を付ければ良いのでしょうか。

 

国ごとのマーケット調査

「東南アジア」と地域をまとめて考えていますが、実際に出店する際は、国ごとに文化や価値観の違いがあり、売れる商品も異なります。日本国内で人気がある商品が海外でも人気が出るとは限りません。そのため、自社の商品を客観的に分析し、まず最初はどの国に出店するのか、その国の消費者にはどのような特徴があるのか、どの商品を重点的に販売していくか、など慎重に検討しましょう。

 

流行りにあわせた商品展開

東南アジアは平均年齢が30代と若い傾向にあり、SNSで流行りの商品情報を入手する消費者が多くいます。また、最新のトレンド商品の移り変わりも早いため、常に情報をチェックをし、定期的に商品のラインナップを見直しする必要があります。

 

関税や輸出禁止品

関税の制度は国によって異なり、非常に複雑です。しかし、購入者に迅速に商品を配送するためには、スムーズに関税を通過することが重要です。輸出に必要な手続きは、書類の不備等がないように対応しましょう。

 

また、日本から航空機で国外に持ち出せないもの以外にも、国・地域によって輸入禁止品があります。意外な商品が禁止品になっている場合もあるため、出品前には必ず一覧表を確認することが大切です。

 

輸送コストの高さ

越境ECでは、海外に商品を発送するため、国内に配送するよりも輸送コストが高くなります。そのため、それぞれの越境ECモールでは、独自の配送サービスを展開し、輸送コストの負担を軽減できる工夫が行われています。

 

たとえば、Shopeeでは、SLSという独自の配送サービスを展開しており、発送先の国や地域、商品の重さによって配送料が決められており、他の輸送会社を利用するより安価になっています。また、このサービスでは、出品者は商品が売れた後にShopeeの国内倉庫へ送るだけで、Shopee側が購入者までの配送手続きをするため、煩雑な輸出手続きに悩まされる心配もありません。

 

トラブル対応

商品の問い合わせ対応だけではなく、関税で止められた、商品が届かない、破損している、返品したい、キャンセルしたい、などの様々なトラブルが起こる可能性があります。それらのトラブルを未然に防ぐためには、関税などの法律や輸出ビジネスに関する正しい知識を持ち、購入者とこまかくコミュニケーションをとることが大切です。

運用代行や発送代行サービスも!

マーケットごとの注意点に気を付けながらの越境ECビジネスの運用には、ハードルを感じた方もいるのではないでしょうか。

 

そのようなときは、運用代行や発送代行などのサービスを展開している専門家に相談をしましょう。越境ECビジネス参入のアドバイスやサポートを受けることができます!

 

こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。

【越境EC】Shopee運用代行はじめました | 株式会社ten.

東南アジアの越境ECビジネス参入は販路拡大のチャンス!

成長中の東南アジア市場、越境ECビジネスには、会社も個人も挑戦している方が多くいます。しかし、国内のECビジネスに比べると、まだまだブルーオーシャンと言えるでしょう。この記事を読んで、ぜひチャンスを手にとり、一歩踏み出してみましょう。

Shopeeは他のECプラットフォームと比較しても、手数料が安いです。
90日間販売手数料無料期間がある間に始められるとさらにお得です。


さらに、Shopeeの出店料は無料です。


しかし実際に出店作業をする際の時間や工数はかかります。
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